商品はお金より大切なもの
水戸黄門が諸国漫遊の途中、ある農家の軒先で米俵の上に坐って休んでいるとき、そこのお婆さんに棒でなぐられたという話があります。
米は農家の人たちにとってはお金などよりずつと大切なものなのです。
商品はお金にまさる大切なものです。
千円の現金は千円ですが、千円で仕入れた商品は千三百円、あるときは千五百円にもなって利益を生み出します。
その現金以上の価値ある商品の扱い方が乱暴では困ります。
腰をかけたり、下に置きっぱなしにしたり、投げたり、落としたりしたのでは商品価値を失わせているのと同じです。
お金をやぶいたり、捨てたりする人はいないと思います。
また商品はお客様からの大事なあずかりものです。
仕入れておくということはお客様の必需品や夢を実現されるための品物を、お客様に代わって私たちが用意しておくことなのです。
したがって販売までの期間、大事に扱い、あずかりものとして、鮮度を落とさないように努めなければなりません。
農家の人たちが米を大切にするのと同じです。
私たちも物を買う場合に包装がよごれているだけでも不愉快な感じがしてきれいなのを選んでいるではありませんか。
ある百貨店では店に出る前に必ず手を洗うことが義務づけられています。
お客様に対するエチケットであると同時に、私たちの会社、生活を保証してくれる商品に対するエチケットなのです。
商品は現金と同じように財産であることを再認識いたしましょう。