仕事の標準化、マニュアル化について
A君とB君に共通のある仕事を頼んだら、A君は2日間で仕上げてくれたし、B君は3日間かかりました。
A君もB君も完成まで他の仕事はしないでこれに専念したそうです。
そして結果はまったく同じできばえでした。
この二人の力量に差があるとは思えません。
両君にきいてみると、それぞれこのやり方が一番よいと判断し、実行したといいます。
つまり、計画がちがい、進め方がちがったわけです。
いうまでもなく結果が同じなら、早く仕上げる方法で進行するのが仕事のやり方です。
スピード化は経費節減はもとより、さまざまなプラスを産みます。
このような例は職場に多くあると思います。
一定したやり方、すすめ方がないために個人個人の裁量で仕事をすすめ、そして個々人がそれぞれ悩んでいるといった状態です。
そこで統一を図るために、標準化をとなえ、マニュアル作成を切望する人が多くなるのですが、本当にそれらがあればうまくいくのでしょうか。
ある会社の調査では技術の標準化がなされたときはその技術は過去のものとなり、新技法の改善は日毎になされ、新技法にそって改正すればさらに進歩するという具合で標準化活用の実があがらないという結果が出たそうです。
またマニュアルは約半数以上が活用されていないし、ただ置いてある状況だったそうです。
標準化、マニュアル作成以前にもっと職場のメンバーと仕事のすすめ方について交流、コミュニケーションをはかり、よりよい方法の共有化、一般化をすすめるのが先決です。