失敗は恥ではない
失敗するということは、それ自体悪いことではありません。むしろ失敗は成功の母という諺があるくらいです。
それよりも失敗によって自信をなくしたり、反省をせず失敗のくり返しをするのが悪いのです。原因を分析し、反省してこそ次の仕事でプラスになってかえってきます。
会社はみなさんの努力に投資しているのです。責任をとればすむのではなく、先にいってプラスになることを望んでいるのです。
失敗を再びくり返さないよう、その経験を生かし、さらに前向きに取り組んでほしいと思います。
消費者の動向に絶えず目を
私たち小売業にとって消費者の動きは最大の関心事です。世帯数や年齢別人口の変化、そして車の利用度など環境の変化が経営の方向を決定していきます。
消費者の動き、大きな流れをどうつかむかにかかっているということです。
こうしたマーケティングのうえに立って大手スーパーの進出はつづき、それに対抗して地方百貨店が巻き返し策を展開する。
なかには〇〇戦争と呼ばれるような激しい競争をくり広げる場合もあります。
優勝劣敗の法則は厳然としてこの業界を貫いています。
時代を常にリードし、競争に打ち勝っていくためには、消費者の動向にたえず目をひからせていなければならないのです。
健康はきちんとした食事から
朝の食事はしっかり食べる方が健康的で1日かの仕事の活力も大変ちがうそうです。
軽くコーヒー1杯、牛乳1本でとびだす人は意外に多く、さらに昼食には軽食でサッとすませてしまう。
これではファイトが湧くわけがないと医者が言っているのを聞きました。
やはり料精力的な人はよく食べ、飲み、スポーツを愛するようです。
いきいきとした姿はすばらしいものです。
「牛乳を飲む人よりもそれを配達する人の方がか健康である」というイギリスのことわざがあります。
健康を維持するのは、日々の仕事のためばかりでなく、今後の数十年もの人生の基をつくることです。
後悔しない正しい判断を
私たちは後になって反省することが多々あります。ああしておけば、ああ手を打っておけばなど後悔先に立たずですが、そのときには最善策はなかなか考えつかないもの。
またそのときはそれが一番よいと思っている場合もあります。
ある男が車で山道を走っていたら熊に出合い、彼は車からおりて素手で熊に立ち向かったのです。男は熊にかまれて重傷を負いました。
後で友人がその男に、何であんなムチャをしたのかと聞いたら、男はそのときはそれが一番いいと思ったのだと答えたそうです。
いざというときに正しい判断を下すことほどむずかしいことはありません。ふだんの訓練のつみ重ねが必要なゆえんです。
異質の経験に挑戦しよう
私たちは経験の日々に生きています。喜怒哀楽を伴ったさまざまな体験が起床から就寝まで、しかも毎日まったく同じくり返しということはありません。
しかし、一つひとつの経験には過去に出会ったものと、そうでないまったく新しいものがあるのも事実です。初めて出会った経験を異質、そうでないくり返しの経験を同質の経験と呼びます。
こわさ、つらさ、きびしさ、なかには九死に一生を得た経験もこれまでにはだれしも一度くらいもっています。そして私たちが今こうやってここにいるということはそういった経験を切り抜けてきたからです。
だから、えてして私たちは今までの経験の範囲だと安全だと思い、異質の経験をさける気持がでてきます。安全地帯の中で平穏無事に過ごそうという気持になるものです。
自説を曲げず、自分と異なつた意見に耳を貸そうとしなかったり、異なるタイプの人は敬遠する傾向さえあります。異質の経験が、自分を向上させてくれるのです。
将棋や碁でもそうです。同じ人とばかり指していても進歩はありません。たくましい異質の相手との対局が新たな経験となり、向上につながつていくのです。
自分の考えを固定することなく、新しい職場、新しい仕事にすぐとけ込み、新しい人との関わり合いを億劫がらず、異なる意見の導入に積極的に取り組むなど、自分自身を拡大し、視野を広げることは、自分自身の大きな成長につながります。