安全と自然の摂理
アポロ11号が初めて月面着陸に成功して(1969年)から早や数十年の歳月が流れました。
十年一昔の古語の通り、私たちの記憶の中から遠のいてしまい、なにかあたり前のことがなにげなく行なわれたような感じさえします。
そのアポロ11号が、地球に近づいたときに、地球上の人々にメッセージを送りました。
そのときの気持を三人の宇宙飛行士のうちの一人、エドウィン・オルドリン氏は、次のように語っています。
今度の飛行の意味を三人で考えたのだが、結局、これは三人だけの力でもなく、アメリカの力でもない。
未知の世界の謎を解き明かそうという人類のあくなき探究心がさせたことなのだという結論になった。
自分はこの飛行の間中いつも旧約聖書の詩編第八編のなかのこんな言葉を思い出していた。
『わたしはあなた(神)の指のわざなる天を見、あなたが設けられた月と星とを見て思います。人は何者なのでこれを御心にとめられるのですか。人の子は何者なのでこれをかえりみられるのですか…』
宇宙をつくられた神の恵みの大きさを考えつづけてきたのです。
アポロの成功は人間が宇宙を征服したのではない。
自然の摂理(法則)どおりに宇宙船という人間の作った機械を動かすことができたからだ。
決して自然の摂理に背いて飛行したのではない
こうした謙虚な気持こそあれだけの大事業を成功させた根本なのだと思います。
安全もまた自然の摂理をふまえることによって維持できるのだと思います。