自分の持場に全力をつくす
photo by Mr. Theklan
自分が汗水流して働いていると他の人たちは楽な作業をしているように見えるものです。
たとえば工場で大ハンマーを振り上げ打ちおろす人は汗ピッショリです。
その人たちから見れば旋盤の機械に立つ人たちは何もしないでただ立っているだけで楽そうに見えるでしょう。
実際は機械の調子、できばえを真剣に見つめているのです。
切りこの状態から0.1ミリ位差を生じたぞとか、刃の入れ換えの時期だなどとするどい観察をしています。
もしミスすれば納期に間にあわない、やり直せば何十万円の損につながると思って必死なのです。
また女子事務員とセールスマンの関係においても同じことがいえます。
たとえば女子の方は整理やファイリング、その他掃除、お茶くみと一日中めまぐるしく働いています。
そうしたときに営業の人たちがソファでしゃべってる姿などはいかにものんびり見えるかもしれませんが、やはり外でのお客さんとの折衝での神経づかれを解消している場合もあるのです。
自分はこんなに忙しく働いているのに、少しぐらい手伝ってくれてもいいじゃないか、と思うこともありますが、だれでも手があいていれば手伝ってくれるはずです。
それぞれに自分の持ち場にかかりきりになっているのですから、人をその外見で軽々しく判断してはなりません。
逆に自分が人からそういうふうに見えるときもあるはずです。
これが自分の仕事なんだといいきかせて、真剣に取り組めば、他人のことは気にならなくなるものです。